UDLDのはなしのつづき。
UDLDは通常モードとAggressiveモードの2つのモードがあります。
2つのモードの違いは端的に言うと"どういう場合にPortをerrdisableとするか"です。
通常モードでは以下のパターンのうち1~4までの場合でPortをerrdisableとします。一方、Aggressiveモードでは以下のパターンのうち1~5までの場合でPortをerrdisableとします。
1.Unidirectional Linkの検知( 通常 / Aggressive )
対向装置から自身の情報以外の情報が付加されたUDLD Packetを受信した場合
2.Unidirectional Linkの検知( 通常 / Aggressive )
自身から送出したUDLD Packetを一定時間以上対向装置が受信していないと判断し、かつ、その後のNegotiation処理にも失敗した場合
3.対向装置の異常 ( 通常 / Aggressive )
対向装置から同じSequence番号のUDLD Packetが複数届くような場合
4.Tx/Rx Loop( 通常 / Aggressive )
自身が送出したUDLD Packetを受信した場合
5.一定時間以上、対向装置からのUDLD Packetを受信しなかった場合( Aggressive )
※注
1.についての補足
対向装置から受信したUDLD Packet内に対向装置の情報に加えて、自身のDeviceID、Port番号と異なる装置の情報が存在した場合にはUnidirectional Linkと判断し即座にPortをerrdisableとします。
このような状態になる場合はケーブルの接続ミスが考えられます。
2.についての補足
自身のUDLD Packetは送出出来ているにも関わらず対向装置からのUDLD Packetに自身の情報が含まれなくなった場合(対向装置のUDLD Entryで自身の情報がAge Outした場合)が相当します。
具体的にはMediaConverterが存在する場合でTxの経路が切断されたPortに相当します。なお、Port Stackの場合にもこのCaseが考えられます。
以下の図を例にすると左側の装置のPortはerrdisableとなりますが、右側の装置のPortはerrdisableとなりません。
これは通常モードでは対向装置からUDLD Packetが送出されてこないだけでは片通なのか全断なのか判断出来ないためです。結果的には通常モードでは対向装置で片方しかerrdisableとならないので以下の図のようにMediaConverterが存在する場合には片通から救えないことになります。
この点を改良したのがAggressiveモードです。
5.についての補足
対向装置から一定時間(Interval×3回)正常なUDLD Packetを受信しないと再開(Negotiation)処理が発生します。
再開処理によっても対向装置から応答がない場合にはPortをerrdisableとします。本動作はAggressiveモードの動作であり通常モードではこの動作は行いません。
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